「矯正って、やっぱり痛いですか?」
矯正治療を検討されてる方のカウンセリングの際に、かなり頻繁にいただくご質問のひとつです。
実際のところ、“自分に耐えられるレベルの痛みなのか”そこが一番気になる部分かと思います。
本記事では、
・矯正治療にともなう痛みがどのくらいのものなのか
・痛みが出やすい時期とそのおさまり方
・痛みを軽減しやすい装置や治療法の選び方
これらについて、矯正医の立場から丁寧にお伝えしていきます。
矯正ってどれくらい痛いの?

矯正治療中の痛みには、個人差があります。
「まったく痛みを感じなかった」という方もいれば、
「歯の痛みが頭にまで響いてつらかった」と話される方までいます。
ただ、 「最初のうちは違和感があったけれど、数日で慣れて気にならなくなった」という患者さんがほとんどです。
矯正治療で痛みが出やすい“4つのタイミング”
矯正中の痛みには個人差がありますが、「いつ痛くなるのか」にはある程度パターンがあります。
「痛みが出やすい4つのタイミング」について、実際の治療経験をもとにお伝えします。
① 装置を初めて装着したとき
もっとも痛みを感じやすいのは、矯正装置を初めて装着したタイミングです。
これまで動かなかった歯に、初めて矯正力が加わる瞬間です。
因みに矯正力は20〜100グラム程度の非常に弱い力を持続的にかけます。
これは1円玉20〜100枚程度の重さということです。
決して強い力ではないのですが、多くの方が「歯が浮くような感覚」や「噛むとジンと響くような痛み」を感じます。
痛みのピークは、装着から1〜2日目。多くの方は、4〜6時間後あたりから違和感が出始める印象です。
その後は徐々に落ち着き、3日ほどでふだん通りの食事ができるようになる方がほとんどです。
② 歯の移動による“鈍い違和感”
治療が進むにつれて、強い痛みよりも「ズーンと鈍いような違和感」を感じる場面が増えてきます。
これは歯がゆっくりと動いている証拠でもあり、“効いている感じ”ととらえる方も多いです。
とくに何かを硬いものなどを強く噛んだときに「少し響く感じがする」という程度の違和感。
この違和感が治療期間中に断続的に出てくることがあります。
筋肉痛のような“よい痛み”とも言えるかもしれません。
③ ワイヤーを調整した日、マウスピースを新しく交換した日
矯正治療中は、ワイヤーの調整やマウスピースの交換を定期的に行います。
これによって再び歯に新たな力が加わるため、そのたびに軽い痛みや違和感が出ることがあります。
ただし、最初の装着時のように強く痛むことは少なく、
「またちょっと来たな」くらいの感覚で済む方が大半です。
痛みのピークは当日〜翌日で、通常は数日でおさまります。
④ ブラケットが粘膜に当たったとき(ワイヤー矯正の場合)
ワイヤー矯正の場合は歯の表面や裏側に取りつけたブラケットが、
頬の内側や唇に当たり粘膜がこすれて痛みや口内炎を生じることがあります。
とくに治療初期はお口の中が装置に慣れていないため、違和感を強く感じやすい時期です。
当院では必要に応じて、ブラケットの上に装着できるワックス(保護材)をお渡ししたり、抗炎症薬などで対応できます。
我慢せず、遠慮なくご相談ください。
※マウスピース矯正ではこのような刺激はほとんどありません。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正、痛みの違いはある?
「ワイヤー矯正とマウスピース矯正、どっちの方が痛くないですか?」
矯正治療を検討されている方から、よくいただくご質問のひとつです。
実際、どちらの治療法にも「歯が動く痛み」はありますが、
その出方や感じ方には違いがあります。
| 治療法 | 痛みの傾向 |
|---|---|
| ワイヤー矯正 | 初期に強め。局所的にズキズキ |
| マウスピース矯正 | ややマイルド。ジワジワした圧 |
ワイヤー矯正の痛みの特徴
ワイヤー矯正では、歯の表面に「ブラケット」という小さな装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かしていきます。
このワイヤーの調整によって、部位によって局所的に大きな力がかかったり、あまりかからないところに分かれたりするようになっているため、
- 初回装着時
- 毎月のワイヤー調整後
といったタイミングで、特に歯ならびが悪い箇所を中心に「ズキッ」「ジンジン」とした痛みが出やすくなります。
また、ブラケットやワイヤーの端が粘膜に当たって口内炎ができたり、頬や唇の裏に違和感を覚えることもあります。
このような“装置の物理的な刺激”による痛みは、マウスピース矯正にはない特徴です。
マウスピース矯正の痛みの特徴
マウスピース矯正では、透明なアライナー(マウスピース)を一定期間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かしていきます。
動かす力はやや弱めですが、歯列全体に対してある程度均一な力を長期間かけて継続的に作用する設計になっています。
一般的にワイヤー矯正に比べると痛みはマイルドであることが分かっています。
具体的には、新しいマウスピースに交換した当日〜翌日に「じんわりとした違和感」や「歯が押されるような痛み」が出ることがあります。
また、マウスピースは口腔内での異物感が少なく、粘膜への刺激による痛みはほとんどありません。
どちらが痛くない?という問いに対して
どちらの装置も歯を動かすという点では共通しているため痛みはある程度出ますが、
- “装置が当たる”痛みが心配な方
→ マウスピース向き
という目安で選ばれることもあります。
ただし、痛みの感じ方は本当に人それぞれ。
「ワイヤー矯正でも全然平気だった」という方もいれば、
「マウスピースの締めつけが地味につらかった」という方もいらっしゃいます。
また、矯正の痛みは一時的なものであり、多くの方が数日〜1週間ほどで慣れていきます。
より大切なのは「なるべく痛くない方法」を探すことよりも、「自分の歯並び・骨格に合った方法で、安全に整えていくこと」です。
もちろん、痛みへの不安が強い方には、できるだけ快適に進められる方法を一緒に考えますので、
遠慮なくご相談いただけたらと思います。
痛みをやわらげるためにできること
矯正治療は、どうしても多少の痛みが伴うものですが、
「ただ我慢するしかない」というわけではありません。
当院では、できるだけ快適に治療を続けていただけるよう、
“痛みとの上手な付き合い方”も一緒にご案内しています。
鎮痛剤は「痛くなる前」に使うのがコツ
とくに痛みが出やすいのは、装置を初めてつけた日や、マウスピースを新しく交換した日など。
こうしたタイミングでは、「痛くなってから飲む」のではなく、
「そろそろ痛くなりそうだな」という時点で鎮痛剤を使うのがおすすめです。
ただし、特定の鎮痛剤には歯の動きを阻害する(遅くしてしまう)作用のあるサイトカインを含むものもあります。なので痛み止めの種類や用量・用法には注意が必要です。
市販の痛み止めでも問題ありません。
ただ、心配な方にはこのような副作用が出にくいお薬を処方することも可能ですので、当院で治療される方は遠慮なくご相談ください。
食事は“やわらかめ”に切り替えて

歯が動き始めると、噛んだときにジンと響くような痛みが出ることがあります。
そんなときは、無理に硬いものを食べようとせず、おかゆやスープ、煮物などやわらかめの食事に切り替えていただくと、ずいぶん楽になります。
とくに、装置を交換した直後の2〜3日間は、食事内容を工夫することで快適さが大きく変わります。
保冷剤で冷やす/マウスピースの微調整もOK
歯ぐきまわりのズキズキとした感覚には、外から頬を軽く冷やすのも効果的です。
(※冷やしすぎないよう、短時間での使用をおすすめしています)
また、マウスピース矯正の場合、
「一部が強く当たって気になる」「締めつけ感が強い」といったときには、
アライナーチューイーを使ってなじませたり、必要に応じて微調整することもできます。
痛みに配慮した“治療設計”もできます
「痛みが心配で、治療を始めるのが不安…」という方には、
治療そのものの設計段階から“痛みに配慮したプラン”を立てることも可能です。
たとえば、
- 一気に動かしすぎず、段階的に負荷をかけるようにする
- 比較的痛みの少ないマウスピース矯正をベースにする
- 調整の間隔や強さを、その方に合わせて調整する
など、できることはたくさんあります。
当院では「Synapse Dental Pain Eraser」というアメリカFDAの承認を取っている、痛みを消す魔法のペンも販売しています。(一本11,000円で治療期間中ずっと使えます)
微弱・低周波の電気パルスを流して、神経の「痛み信号」を一時的にとめてくれ、患部の痛みを文字通り消してくれる装置です。
ただし、日本国内ではまだ薬事承認(医療機器としての正式な認可)を受けていませんため、現時点では「補助的なケア」として使用し、効果には個人差がある点をご理解ください。
実際どうだった?患者さんの“痛み”体験談
どれだけ説明を聞いても、「実際どれくらい痛いのか」は、
やっぱり経験者の声がいちばん参考になる──そう感じる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、当院で矯正治療を受けられた患者さんから実際にいただいた声の中から、
「痛みに関するリアルな体験談」をご紹介します。
想像より痛みは少なかった(20代女性・ワイヤー矯正)
矯正経験者の主人の話から、とにかく痛くてご飯が食べられないイメージを持っていました。
実際は想像していたよりも、痛みは続かず、ご飯は普通に食べられました。もらっていた痛み止めも、ほとんど使わずに過ごしていました。
すぐ慣れた(20代女性・マウスピース矯正)
口の中の異物感や痛みを我慢しながら過ごさなければいけないと思って覚悟していましたが、痛みもさほどなく、マウスピースにもすぐ慣れました。
今ではつけていないほうが違和感があるくらいです。
まとめ|“痛みが不安”という方へ、私たちができること
矯正治療の痛みに不安をお持ちの方は少なくありません。
でも実際に治療を受けた患者さんはこうおっしゃっています。
「想像よりも平気だった」
「最初の数日だけで、気づいたら慣れていた」
「説明どおりのタイミングで痛みが来たから、落ち着いて対応できた」
ここに共通しているのは、
「いつ、どのくらいの痛みが出るのか」事前にわかっているだけで安心できたという点です。
当院では、痛みが出やすいタイミングとその対処法を、丁寧にお伝えしています。
また、鎮痛剤の使い方や装置の当たりを調整するだけでなく、治療計画そのものを“痛みに配慮した設計”にすることも可能です。
無料カウンセリング実施中
当院の無料カウンセリングでは、治療の方法や流れだけでなく、
「なるべく痛みの少ない進め方ってあるの?」
「マウスピース矯正の方が自分には合う?」
そんな疑問にも、矯正医がやさしくお答えします。
まずは、あなたのペースでご相談ください。
“痛みに配慮した矯正治療”を一緒に考えていきましょう。
無理なご提案や強引な勧誘は一切ございませんのでご安心ください。
矯正相談実施中スマイルアクセス矯正歯科では、来院・オンラインで矯正相談も実施中です。相談料はかかりません。
「こんなこと聞いて大丈夫かな?」と思うようなことも、どうぞ気兼ねなくご相談ください。
矯正にまつわる不安や疑問には、矯正医が丁寧にお答えします。
もちろん、カウンセリングを受けたからといって、すぐに治療を始める必要はありません。
ご説明を聞いた上で、じっくりご検討いただければと思います。
相談だけOK。相談料はかかりません。